「絵本」を入口とした自然体験をテーマに、幼児のための自然体験イベントを実施します。第29回全国都市緑化フェアTOKYO サテライト会場:多摩動物公園「100冊の絵本に出会う自然体験展 」2012年の実施は終了しました。

2012-12-25

「100冊の絵本に出会う自然体験展」2012年秋―あべ弘士さん・ワークショップ


「森の読み聞かせ会」
「絵本からはじまる自然体験」
「木のぬくもりテント」

も終わり、最後に動物ホールで行ったのが
「絵本作家・あべ弘士さんと生きものを描こうワークショップ」。



もともと動物園で飼育係もされていたあべ弘士さんの絵には
ただのイラスト以上に、生きものを観察する視点が含まれています。

参加者には一人一冊のスケッチブックとパステルを
お渡しし、あべさんが繰り広げるお話と目の前で描かれる
動物たちの絵を真似して描いてもらいました。



最初はカタツムリ。渦巻きを描いて、『つのはいくつあった?』
『目はどこにあるか覚えてる?』とあべ先生が声をかけながら
描きすすめていくと、いつの間にか絵本でも見たあの絵が完成
していきます。
それには、興味がなくてぐずっていた子どもたちからも
「うわぁ~!!」っと感嘆の声。



カタツムリ→ゾウ→ワニ・サギの仲間→カバ→ライオン
だんだん難しくなっていくように見えて、
いつの間にか特徴を知りながら描けてしまうので、いたるところで
保護者のみなさんから「すごーい!!」という歓声が。



いつの間にか保護者の方がスケッチブックを前に
「ちょっと待って!」なんて言っている姿も見られたりして、
生きものを観る視点と絵を描く面白さを同時に体験できた
ワークショップでした。




最後は即席サイン会。
おうちから持ってきたお気に入りのあべ先生の絵本を手に
「お願いします。」とドキドキしながら声をかける子どもの
期待に応えるように丁寧にサインをしていただきました。

最後に、
「生きものはいつ見ても、いつ来ても違う動きをしています。
 自然はいつも違う面白さをもっています。
 ぜひ新しい視点を見つけて、自然を見つめてみてください。」




じつは、「絵本からはじまる自然体験」プログラム以上に
応募者多数で抽選となったため、残念な思いをされた方も
いらっしゃいました。

また、多くのご協力が活かしきれない天候もあり、
ぜひ来年も、という期待の声がたくさんありますので、
実施できるよう、準備していきたいと思います。

最後に、共催の 
NPO法人 NAFA子育て環境支援センター
自然あそびと園をつなぐ研究会 PAPET/多摩動物公園
協賛いただきました、
前田建設工業株式会社 
株式会社 フレーベル館 絵本をご寄贈いただきました。
コンビウィズ株式会社
特定非営利活動法人 国際ボランティア学生協会 IVUSA
実践女子大学

協力いただいた
株式会社 ボーネルンド 
エル・ソレイユ
にちよう会! 

以上の各社、各団体に感謝を申し上げます。



また、樹木・環境ネットワーク協会を中心に、
「100冊の絵本に出会う自然体験」として、
お会いできることを楽しみにしています。

「100冊の絵本に出会う自然体験展」2012年秋―絵本からはじまる自然体験


「絵本からはじまる自然体験」プログラムは、9回予定されていました。
そのうち、前日のうちから中止にしたのが
13:00と14:30から2回予定されていた「旧類人猿舎探検ツアー」。
こちらは、動物舎のバックヤードを抜けて、動物の気持ちになるみたいに、
昔、チンパンジーが園舎の中にいた場所。

 

外から見ると、ちょうど中で見学している参加者が「人間」として
お客さんに見られるという、多摩動物園の東京動物園ボランティアーズ
の協力で行う面白いツアーでしたが、雨天で場所が滑りやすくなるため
中止となりました。

 


11:30からの「どんぐりを知る森の中」のプログラムは、小学生を
対象としたプログラム。
絵本も少し難しくなりましたが、いつも森の中で活動している
樹木・環境ネットワーク協会のグリーン・セイバーのスタッフの
話に引き込まれていました。
小さなおみやげも用意されたこのプログラムで、どんぐりに興味を
もってくれた親子が多かったようで、「またライオンの森にきます。」と
お父さん。男の子の手には、クラフトにつかったどんぐりをギュッと
握られていて、改めて晴れではなかったことを残念に思いました。



13:30からは「森のお顔づくり」、
14:00からは「つくろう!秋の色のおべんとう」が再び行われ、
午前中以上の歓声の中でプログラムが進行していました。
雨天で、クラフトプログラムに集中しやすかったこともあり、
それぞれ時間をオーバーしながら、自然への興味が高まった
時間になっていまいた。



「森の読み聞かせ」は、それぞれの会場で4回ずつありましたが、
自由参加のプログラムで、雨天のためにスケジュールも変わって
しまったご家族にも多くお越しいただき、
「参加できますか?」とゆったりした時間を楽しんで帰られました。

今回のプログラムは、絵本と自然のいろいろな入口があり、
ご家族、子どもの体験に合わせてチョイスができました。

もし晴れていたら、室内では聞こえないような風の音、虫の音、
木の葉が舞ったりどんぐりがポトリと森を転がる音が聞こえた
ことでしょう。



また、音だけでなく色や光が多様に、絵本と声と、笑顔と合わさり
子どもたちにも素敵な影響を与えていくと思います。

参加者からもスタッフからも「また、やりたい!」「もっとしたい!」と
いう声が聞かれたのが印象的でした。

つづく

「100冊の絵本に出会う自然体験展」2012年秋―スペシャルプログラム


昆虫ホールで「森の読み聞かせ」と「絵本からはじまる自然体験」の
プログラムが進んでいく中、動物ホールでは、楽器を使う
「森の読み聞かせ」はエル・ソレイユのメンバーが行いました。



美しいハープの音色が動物ホールの屋根にやさしくあたり響きます。
体を揺らしながらお話しを聞く小さな子もいて、
声のもつ力とともに音の楽しみを見つける思いです。

絵本とハープの音色が大好評で、12:30からはじまった
「絵本からはじまる自然体験」プログラムの一つ
「こども女将 こごまちゃん」とつくる絵本料理」(前田建設工業)の
はじまりの際にも協力していただきました。



寄贈していただいた木の箱は、絵本箱にも椅子にもなるという
頑丈なつくり。でも、森の香りがふんわり香る優しい雰囲気で、
子どもたちも嬉しそうに座っては、手ざわりを楽しんでいる様子。

テレビにも出ている、こごまちゃんとお母さんのお料理からも
いい香りがしてきます。
おいしい香りと森の香りに包まれながら、
「親子ではじめて料理をするんですよ~。」と嬉しそうに手を添える
お母さんがたくさんいました。
最後に集合写真も撮って、なんだかみんながテレビの出演者みたい。



名残惜しい雰囲気を残しながら、ホールでも絵本の読み聞かせ
が再開されました。
ホール独特の不思議な声の響きも楽しみながら、絵本を
楽しんでいる親子、横でおこなっている「木のぬくもりテント」が
気になっている小さな男の子もいました。



「木のぬくもりテント」は、残念ながら雨で材料が濡れてしまったことも
あり、少し変わった素材をつかったものになりました。
段ボール板をキャンパスに、スギの丸太を薄く切ったものと
パステルを使い立体的な作品を作ったり、丸太板だけを使って、
ポケットに入るクラフト作品もつくることができました。


 

IVUSAの学生を中心にして、子どもたちに寄り添いがら進む
クラフトに、予定していた「絵本からはじまる自然体験」の一つ
「森のきもち」に走って向かう親子もいました。

まだ10代の学生は、ちょっと年上のお兄さん、お姉さんといった
雰囲気。女の子が「お兄ちゃん欲しくなっちゃった。」と帰り際に
つぶやいてお父さんを焦らせる、微笑ましい風景も見られました。

つづく